そっと目を閉じ、音の方向に耳を傾けてみれば、ピアノやシンセサイザーの音色、エレクトロニカ、時には賛美歌の歌声までもが聞こえてくる。
haruka nakamuraさんといえば、ポスト・クラシカルやニューエイジといわれるジャンルの要素が強いですが、アンビエントでもらしさにあふれているのは、もはや流石としか言いようがありません。
今日は蔦屋書店とコラボし、1年をかけて作っていく音楽のはじまりについてご紹介させてください
作品のこと
2023年9月にリリースされたharuka nakamuraさんの『青い森 – 蔦屋書店の音楽 -』は、「森」をテーマにした作品。
蔦屋書店とのコラボにより、2024年の夏までに1年を通して店内音楽を担当。合わせて4作品のアルバムを制作予定とのことで、原宿にある「THE NORTH FACE Sphere」のために、2022年夏~2023年春にかけて春夏秋冬で作品を発表した時に通ずるものがあります。
今作はすべて書き下ろしであり、harukaさんの作品としては初となる全曲アンビエントが特徴的です。
ジャケットのデザインはsuzuki takahisa氏、写真は川内倫子氏によるもの。
窓から見える景色は、木漏れ日が差し込む森の中。
ブックレットを開けば、harukaさんが経験した森と音楽は互いに通じ合っている話や、川内さんに対するメッセージも深く考えさせられます。
森の窓を開けよう。
haruka nakamuraオフィシャルサイト
そこに音楽が鳴っている。
オフィシャルサイトの商品紹介にこのような言葉がありますが、特に蔦屋書店の店内で音楽を聴いていると、「森」をコンセプトにした書店だけあり、本当に森に迷い込んだかのような安らぎを得られます。
曲の紹介は1曲目の「青い森」から。
harukaさんはもちろんですが、実は私も青森生まれなので、タイトルがダブルミーニングなのかなと勝手に思っています。
曲調はリピート主体ですが、音の残響や広がりがなんとも心地よい曲です。
続いて2曲目の「小さな夢」。
賛美歌の歌声がどこまでも水平に広がっていくかのような。ただただ美しいです。
そして9曲目の「森のピアノ 第三番」。
メロディーラインは一瞬、「あ、あの曲かな?」と思わせられましたが、そんなことはありません。
でも、そこに聴き馴染みを覚えるのは、やはりharukaさんの作品ならではの良さなんじゃないかと思っています。新しいけれど、どこか懐かしさを感じられる曲です。
全10曲45分の森林浴。
肩の力を抜いてリラックスできる大切な時間。
これから約1年をかけて、どんな音楽、harukaさんの世界観に触れられるのか今から楽しみです。
代官山蔦屋書店で開催中のフェアに足を運びました
代官山の蔦屋書店1号館の2階、音楽フロアでは今回のコラボに先駆けて、特設コーナーを設けたフェアが始まっています。
9月24日までなので、時期を見計らって足を運んでみました。
ちょうど数日前に、harukaさんが来店していたタイミングもあり、直筆サインも飾られていました✨
また、過去のCD作品やレコード、カセットテープもですが、一般流通していない作品、コラボアイテムも販売されていて、僕もお目当てのアイテムをゲットできました!
休日とあって店内はたくさんのお客さんで賑わっていましたが、ここだけは音楽が空間を包んでいるような気がして、とても心地よかったです。
作品(CD)の詳細情報
作品はharuka nakamuraさんのオンラインショップや蔦屋書店、一般流通後は大手CDショップでも購入できます。
曲自体はもちろん良いですが、アートワークや写真の美しさも実際に手に取って感じていただきたい作品ですね。