ここ数年は春夏秋冬じゃなくて、春夏冬、むしろ夏と冬だけじゃないのかと思う年も増えてきました。いや、むしろそう思う年しかないかもしれません。
ちょうど昨日のニュースでは、今年(2023年)の8月は観測史上初となるすべてが真夏日で、30℃を下回る日が1日もなかったそうです。(夜も?)
日中の暑さはまだ厳しいものの、9月に入った瞬間、朝の暑さが少し和らいできたような気がします。
特に日陰に入ったタイミングで風が吹くと、少し涼めるような心地よさも感じるくらいです。
二十四節気によると、秋の始まりを表す「立秋」は8月8日~8月22日頃だそうです。カレンダー的な暦で考えると、これを書いている9月1日は一応秋なんですよね。
また、僕は地元が富山県なんですが、八尾という街で9月1日~9月3日まで「おわら風の盆」が毎年開かれます。
街ごとに異なる優美な着物を身にまとい、顔が隠れてうなじだけが見えるような大きな笠を被り、三味線や胡弓に太鼓の音色、囃子の伸びやかな唄声が街を包み込みながら、夜通しで行われる美しい祭りです。
祭りの歴史を紐解くと、お米の収穫が始まる前は台風が多くやってくるので、稲が風雨の被害に合わないことを願う、いわば豊作祈願の目的があったそうです。
つまり、秋のお祭りだといえますよね?
正直な話、年々夏が長くなっている近頃では、もはやいつからいつまでが秋なのかもよく分かりません。
ただ、肌や五感で季節を感じることはできます。
もう少し日にちが立てば、どこからか金木犀の香りが漂ってきます。また、スーパーや個人商店に出向けば、旬の食べ物が並び始めることでしょう。歩いている時なら、街路樹の葉っぱの色づき、栗や柿が熟する様子を日を追って目にできるはずです。
「何月何日だから衣替えをする」というのは少なくて、「寒くなってきたから秋物・冬物を出す」という方のほうが、きっと多いですよね?多くは自分の肌で季節を見極めているといえます。
五感で季節を感じ取って暑い夏を乗り切り、短いけれど次の季節「秋」を楽しみたいものです。