「ペアソーダ」
それは、全国の数ある喫茶店のなかで、純喫茶好きが憧れるメニューの1つ。
仕切りのあるグラスに注がれる2色のソーダは、誰が見てもステキだと思えるし、不思議な懐かしさも感じられます。
でも、ペアソーダのもとであるグラスやお店に関する情報は、あまり多くありません。
今回は僕がこれまで調べて分かったグラスのことや入手方法、このグラスを使ったドリンクを味わえる全国のお店についても、それぞれお伝えしていこうと思います。
ペアソーダとは
ペアソーダという名前で思い浮かぶのは、やはり神奈川県の藤沢にある喫茶店「ジュリアン」さんではないでしょうか?
実際のメニュー上では「ペアーソーダ」が正しいですが、「ー」がいつの間にか省略されてペアソーダという愛称で喫茶店好きに広まったのでしょう。
ペアソーダとジュリアンさんの話は、難波里奈さんの著書を見るのが早いかもです。
なかでも、『新装版 純喫茶とあまいもの』と『クリームソーダ 純喫茶めぐり』は、特に詳しく解説されているのでオススメです。
ペアソーダのグラスについて
ペアソーダのグラスを何年も探している方も、きっといらっしゃることでしょう。
グラスについて自分で調べたり、お店の方から伺った話をもとに詳しく解説します。
グラス自体は真ん中にガラスの仕切りがあり、2種類の異なるドリンクを注げる特徴的な形状になっています。
「ペアルームジュース」が本当の正式名称ですが、ペアソーダグラス・ダブルパフェグラス・ペアパフェグラス・セパレーショングラス・セパレート型グラスなどなど、呼び方は人それぞれというのが実際のところ。
1970~90年代初頭にかけて作られており、グラスの形状やディティールの特殊性から、量産ではなくハンドメイドの要素も多く取り入れられていたそうです。
「特注」という表現を目にしますが、決して特注ではなかったと僕は考えています。
なぜなら、難波里奈さんの著書において、ジュリアンの現オーナーさんいわく、「かっぱ橋で見つけた」という言葉があるからです。
つまり、当時は現行品だったが少量しか入手できず、扱う喫茶店などの数も全国的に少なかったため、「特注」という表現が広まったのではないかと。
もしくは受注生産だったのかもしれません。特注はオーダーメイドのイメージが強いのですが、当時のカタログに載っているのを見せてもらったこともあるので、そういう認識でいます。
どこのメーカーで販売されていたかは、ここでは言いません。ヒントは近年の昭和レトロブームを牽引しているメーカーです。TwitterやInstagramの投稿を調べてみると、メーカー名を把握されている方もいますので、チェックしてみてください。
グラスの種類について
仕切りがあるこちらのグラス、実は3種類あります。グラス下部のツブツブとした形状だけを見れば、他にもジュースグラスなどさまざまな製品がありました。
仕切りがあるグラスでは、小と特大、背が低く横に広いサンデーグラスのタイプがあります。
このグラスを持っているお店の多くは、小と特大のいずれかを使用しています。
全国的に見ると、特大を持っているお店のほうが多い印象です。
グラスの詳細はそれぞれ以下のとおり。
小
横幅約9cm、縦幅約7cm、高さ約13.5cm。氷を入れない時は満水で片方約100mlです。
個人的には、ドリンク以外にコーヒーゼリーに使ったりします。例えば、2色のゼリーを作ったり、味が違うパフェを作ったりしても楽しそうです。
特大
特大は小に比べると、一回りも二回りも大きいサイズ感。
横幅約11cm、縦幅約8cm、高さ約16.5cm。氷を入れない時は満水で片方約180mlです。
氷を入れてもドリンクをしっかりと入れられるので、飲みごたえがあるのはやはり特大ならでは。
サンデーグラス
「ペアルームサンデー」がグラスの正式名称です。
横幅約14cm、縦幅約10.5cm、高さ約10cm。
サンデーグラスですから、どちらかといえばデザート向け。片方をコーヒーゼリーにして、もう片方にバニラアイスをトッピングしたり、色・味が違うフルーツポンチに仕上げても良さそうです。
変わりどころだと、僕は麺類のつけダレ容器に使います。片方はめんつゆ、もう片方をゴマダレにしたりとか。デザート以外の用途にもイケるのが、このサンデーグラスの良さですね。
これは探せば意外と出てきます。Instagramのリサイクルショップ・アンティークショップ系のアカウントが狙い目ですよ。
レアなグラスである理由
「ずっと探しているけど見つからないんですよね」というお話をいただくことがありますが、なぜレアなのかという話について、事実と個人的な見解を交えていきます。
とにかくグラス自体が古い
生産自体が今から30~50年以上前と、かなり古いグラスです。
昭和レトロという枠組みに入るかもしれませんが、個人的にはアンティークグラスという位置づけでもいいかなと思うくらい前に作られているんですよね。
そういうグラスを長年の間、在庫として持ち続けてきたor持ち続けられたお店が、当時から今までどれほどあったのかというのもポイントです。
もし当時はこのグラスを持っていても、時代の流れで廃業したお店もありそうですし、グラスはそのまま処分されてしまった可能性も否定できません。
保管が大変なアイテム
特大のグラスは1個あたり約750gの重さ。高さや幅もあるため、まとまった数を保管しようにも、在庫として持つには相応のスペースが必要です。
地方ならまだしも、都内であれば店舗スペース自体が広くなく、注文を受けてからメーカーに発注するお店も多いです。
よって、東京都内では見つけにくいし、そもそも仕入れの選択外だったお店のほうが多かったのではないか?という印象があります。
もしくはあるとしても、当時のサンプル品で数個程度という感じでしょう。
当時の価格の問題
とあるお店でこのグラス(小)を買わせてもらった時、値札がついていました。当時の値段で1400円前後。特大は2000円くらいだったかもと教えていただきました。
30~50年前の物価を考えてみます。日本銀行による図を参考に1970年と2022年を比較すると、企業物価指数は約2.1倍、消費者物価指数は約3.31倍。
1990年なら、それぞれ約1.1倍という計算になります。
作られたのが古ければ古いほど、当時の仕入れ側、購入するお店の経済的負担も大きかったと考えられます。
上記の理由から総じて生産量が少なかった
生産されていたものの、ハンドメイドに近い製法で手間がかかっていた。グラス自体が大きく、価格も高くて当時は需要が伸びなかった。
などのさまざまな理由から、このグラスは生産量自体も非常に少なかったと考えられます。
一番入手のチャンスがありそうな陶器店も、時代の流れで今は「売る」という行為に消極的なお店が多いです。もし、積極的なら、当時のうちに売り切っていると思うんです。
また、過去に入荷しても、それは数十年前の話ですから、お店の方も在庫を把握・記憶しているとは限りません。
ペアソーダのグラスを見つける方法
このグラスを探し続けている方にとって、一番気になる内容だと思います。
個人的に見つけることができた探し方は以下のとおりです。
陶器店
これは僕自身の話ですが、陶器店は茶碗やお皿などだけを扱うお店だと思っていました。もちろんそういう専門店もありますが、「グラス」も陶器店が取り扱うアイテムの1つなんです。
先述のとおり、都内は在庫を持てるスペースが少ないですから、地方のほうが望みがあります。
お店自体に歴史があり、大きな倉庫を持っている陶器店であればまだ眠っているところがあるかもしれません。
実際のところ、僕がこのグラスを見つけられた陶器店は、ほとんどが老舗かつ倉庫を持っているお店でした。
多分電話よりも、実際に店主たちと話しながら、この記事を参考に画像を見せたりしたほうがイメージが湧くはずです。
電話で説明されても、「ガラスで仕切られたグラス???」という感じですからね。
陶器店以外だと、もしかすると「金物屋」も可能性があります。日用品・生活用品にはグラスも含まれますから、物珍しさに当時は仕入れたけど売れずに残ったまま…ということもあるかも。。
リサイクルショップ
たまにリサイクルショップで見つかることもあります。一般的なリサイクルショップ以外に、昭和レトロに特化したお店にも、閉店した飲食店経由を中心に時たま入荷してたりします。
ただ、入荷のタイミングは分からないですし、リサイクルショップ自体の数やジャンルも多種多様ですから、探すのはかなり大変かもしれません。
オークションサイト・フリマサイト
こちらはもっと稀ですが、オークションサイトやフリマサイトに出品されているケースもあります。
ただ、数年間で1回か2回程度しか出品されていない背景もありますから、ほぼ運とタイミングですよね。
また、入札者・出品者次第では価格が急上昇しますから、その価格で買えるのか…?というのも考えどころです。
ペアソーダのグラスがありそうな都道府県は?
ではどこの都道府県ならこのグラスを見つけられそうか?
いろいろ調べた結果からいうと、近畿地方・中国地方・四国地方ならあるかもしれません。
このグラスが作られていた1970~90年代という時代背景を考えるとおもしろいです。
「喫茶店全盛」「メーカーもお金があり実験的な形状のグラスを作れた」というのもありますが、女性の社会進出に伴い、喫茶店やレストランの店舗数や雇用が大幅に増えた時代でした。
このグラスが「業務用」という位置づけであったことから、喫茶店やレストランの需要が多かったといえます。
総務省統計局のデータによれば、人口1000人あたりの喫茶店数TOP10となった都道府県は、その多くが近畿地方および四国地方です。
つまり、当時グラスの需要や販路があった、現在も使われているお店がある場所などを考えれば、上記の地方ならまだ見つけられるチャンスがあるかもしれないのです。
このグラスでドリンクを味わえる全国のお店
いろいろ調べるなかで、このグラスを使ってドリンクを提供しているお店が、全国にいくつかあることが分かりました。もしかしたら、他にも飲めるお店があるかもしれませんが…現時点で分かっているお店をご紹介します。
東北地方は残念ながら見つけられませんでした。また、すでに閉店されたお店は今回まとめていません。
※Instagramの埋め込みは、すべて投稿者様より許可をいただいております!
北海道地方
treffen(北海道・旭川市)
treffen(トレッフェン)さんは旭川にあるカフェ。特にパフェが名物のようで、定番から季節の果物を使った限定のパフェも楽しめるそうです。
treffenさんで提供される「ペアクリームソーダ」のグラスは特大。もともと旭川商工会議所にあった「喫茶めるし」さんの閉店後、グラスを受け継いだそうです。
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関東地方
喫茶さくら(千葉・浦安市)
たとえば都内に住んでいて、このグラスのドリンクを飲みたいと思った時、最もアクセスしやすいのが浦安のさくらさんだと思います。都内からは東西線で気軽に足を運べます。
さくらさんのグラスは特大。広々とした店内で味わう名物の「ダブルクリームソーダ」は、積み重ねるようにトッピングされたバニラアイスがボリューミーな印象です。
2つ目の引用のように、時間帯によっては店内に太陽光が差し込み、大理石のテーブルの白さとのコントラストで美しい写真が撮れそうです。ドラマ『浦安鉄筋家族』のロケで使われた席は、入口に近いところですから、写真をキレイに撮りたい!という方は窓側がオススメですね。
料理を担当されていたマスターの引退もあり、メニューは一部縮小されたそうですが、サンドイッチ・パフェ・プリン・ケーキなどのメニューは変わらずですので、ダブルクリームソーダと合わせてぜひ✨
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喫茶ジュリアン(神奈川・藤沢市)
ジュリアンさんは創業50年以上の歴史を持つ喫茶店。特に「ペアソーダ」は看板メニュー。ペアソーダ=ジュリアンというイメージを持つ方も多いことでしょう。
ジュリアンさんにあるグラスは小。メロン味のソーダにはバニラアイス、イチゴ味のソーダには生クリームがトッピングされ、内装の雰囲気にマッチした愛らしい見た目です。
グラスは現在4個のため、5人同時の注文は難しかったり、グラス待ちが発生するタイミングもあるのだとか。
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コーヒーショップ 海(神奈川・藤沢市)
藤沢駅南口徒歩1分と、抜群のアクセスの良さを誇るのが、コーヒーショップ 海さん。
海と書いてKAIと読むそうです。使われているグラスは特大。
「ダブルパフェ」は数種類のドリンクとパフェから好みを選べるスタイル。その時の好みはもちろん、オレンジ色のソファーに合わせた選び方も良さそうです。
ダブルパフェを味わいながら、窓から見える電車の風景を眺めるのも、海さんだから過ごせる時間。
反対の北口にはジュリアンさんがあるので、ハシゴするのも良さそうです✨
海さんが入るフジサワ名店ビルは建て替えが決まっており、ここでの営業もあと数年程度かもしれません。
街の移り変わりを見守ってきた喫茶店で楽しめる味、過ごせる時間は残り少ないかも…
気になる方は早めのご来訪がオススメです。
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中部地方
喫茶 あむ~る(静岡・裾野市)
あむ~るさんはランチも人気で、特にお昼時は常連さんやサラリーマンたちで賑わう喫茶店です。
一風変わったメニューは、チョコレートパフェをベースにした「カルッチョ」、ヨーグルトパフェの「ヨーグル」に好きなドリンクを選べるスタイル。
ソーダ水も、グリーンやブルーなどにカスタマイズできるそうです。
やはり、ドリンクの色ごとに見た目の印象が変わってくるのも、このグラスならではの楽しみ方なんですよね。
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また、ブルーのソーダの組み合わせも、やはり美しいです!
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【閉店】喫茶 のうむ(愛知・豊田市)
このグラスを使ったドリンクを味わえるお店は、愛知県内にもいくつかあります。特大のグラスを使った「ペアクリームソーダ」の名称で知られ、全国の喫茶店好きが足を運ぶのが、喫茶 のうむさんです。
小人の家をイメージされており、看板やメニューの表紙、店内の至る所に小人さんがいます。
最近はペアクリームソーダ以外に、「フルーツパフェTOドリンク」「チョコパフェTOドリンク」など、パフェとドリンクを一度に味わえる新メニューも登場しています。
また、開店からお昼頃まで提供されているモーニング、定番の名古屋メシである鉄板ナポリタンなど、「名古屋の喫茶店」を存分に堪能できる貴重な場所ではないでしょうか?
※2024年6月30日を持って閉店されました。35年間お疲れさまでした。
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※お店で使われていたペアクリームソーダのグラスを引き継がせていただきました。
そのときの様子は、下記リンクの記事をご覧ください。
アポイント(愛知・西尾市)
アポイントさんでは特大が使われており、「2wayパフェ」という名称で親しまれています。
好みのドリンクとバリエーション豊かなパフェ。この2つを味わえる贅沢さ…一度ハマるとヤミツキになりそうです。
今回ご紹介したお店のなかでも、特に華やかさを感じたのがアポイントさんの2wayパフェでした。
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はみんぐばーど(愛知・田原市)
はみんぐばーどさんでは特大のグラスが使われており、「ペアークリームソーダ」という名称になっています。
前オーナーさんが約40年営んできたお店を、親戚である株式会社河竹建築さんが引き継いで改装し、リニューアルオープンされました。
こうして貴重なグラスが引き継がれ、今までのお客さま、新たなお客さまにもクリームソーダとして届いているのが大変嬉しいです。
田原市は温泉やいちご狩りで行った想い出があります。景色が良く、食べ物もおいしく、温泉でゆっくりと体を休ませられるステキな場所なので、旅行と合わせて行きたいですね。
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珈琲館サムソン(愛知・田原市)
同じく田原市にある喫茶店が「珈琲館 サムソン」さんです。
昭和48年創業らしく、地域に根ざした喫茶店ですね。
メニューはおそらく「クリームソーダ」がデフォルトで2色のようです。
調べますと、ボリューム満点のモーニングが種類豊富とのことで気になりました👀
愛知県は東側に向かうほど、モーニングのボリュームが多く、バリエーションも豊富な気がして、とても興味深いです。
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北陸地方
JOHNかりおすとろ&ちむちむ堂(石川・金沢市)
金沢市にあるお店です。JOHNかりおすとろでは、オムライスやグラタンなどの洋食、ちむちむ堂は特にパフェが有名だそうです。
そして、そのなかにあるのが「デュエットパフェ」。
仕切りを挟んで、イチゴとチョコバナナのパフェをそれぞれ味わえます。
こちらも最新の投稿がほとんどなかったため、オフィシャルサイトのリンクを貼っておきます。
近畿地方
ザ・ミソノ THE MISONO(和歌山・和歌山市)
ザ・ミソノさんは「キャバレーの踊り子の楽屋」をイメージし、同じフロア内に喫茶スペースと古着屋が併設されているお店です。上のフロアには貸しスペースもあるとのこと。
床の濃い赤色が、昔の映画に出てくる楽屋のイメージそのもので、本当にピッタリです。
「ペアソーダ」で使われているグラスは小。10種類以上のドリンクから好きな2種類を選べるスタイル。
小は特大に比べると小ぶりですが、サクランボを乗せると可憐な印象になるから不思議ですよね。
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プチダイヤモンド(兵庫・姫路市)
「メルヘンソーダ」は、2色のソーダを選べるドリンク。メルヘンという名前に子どもはもちろん、大人もときめいてしまいそうですよね。
特大のグラスにドリンクがしっかりと入れられており、アイスがなくても飲みごたえある1杯になっています。
ログハウスや山小屋を思わせる店内は、木がふんだんに使われており、温もりとリラックス気分でメルヘンソーダを味わえそうです。
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中国地方
樹里(広島・広島市)
樹里さんでは「デュエット」という名前(ステキ✨)で提供されており、赤と青のソーダに、バニラアイスを1個乗せたスタイル。
他のお店と異なる点は、季節のフルーツもトッピングされていることでしょうか。Instagramの投稿を見ると、夏にはスイカ、秋にはブドウがトッピングされていたりします。
太陽の光が店内に差し込み、デュエットをやさしく照らす様子が美しいです。
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ニューリンデン(岡山・倉敷市)
ピンク色の外壁とお城のような外観で、おとぎ話に入り込んだ世界観を持つニューリンデンさん。
喫茶店という枠を超え、レストランのようなイメージも強いのは、何といっても豊富なメニュー数。
その数なんと400種類以上といわれています。
小のグラスを使う「ツインクリームソーダ」は、11種類から2種類のドリンクを選べるそうです。
一応裏メニューとのこと。どの組み合わせにしようか迷うのも、きっと楽しいひととき。
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喫茶モダン(鳥取・倉吉市)
喫茶モダンさんは喫茶店としてはもちろん、昭和レトロな雑貨を販売する一面もあります。
店内のBGMは昭和の音楽が流れており、とにかく昭和当時の雰囲気にどっぷり浸れる場所です。
「ペアクリームソーダ」は小のグラス。バニラアイス2個の上には、クリームとサクランボがそれぞれトッピングされています。
アイスの下はクリームで覆われているのですが、これナイスアイデアなんです。
クリームがフタの役割となって、それぞれのソーダが混ざり合う心配が少ないんですよね。
自分も作っていて思うんですが、どうしても氷の密度とか液量によっては、重みでアイスが沈んでしまうんです。
できれば混ざらず、それぞれの味を楽しみたいと思っているタイプなので、このスタイルはとても良いなと思いました✨
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四国地方
喫茶カフェテリア(香川・善通寺市)
テリアさんも喫茶店ながら、和食や洋食、ステーキにパスタなど、あらゆるジャンルの豊富なメニューを取り揃えているお店です。
使われているグラスは特大で、メニュー名は「セパレーションクリームソーダ」。
バニラアイスとチョコアイスのコンビネーションがとても贅沢です✨
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カフェ・ド・サントノーレ(香川・東かがわ市)
カフェ・ド・サントノーレさんでは、「ソーダペア」という名称で提供されています。
グラスのサイズは特大。片方はメロンソーダ、もう片方はパフェになっているスタイル。アイスクリームにはお菓子で顔が表現され、コーンをすっぽりと被せたスタイルがカワイイ!
名古屋ではよく見かける回転灯がお店の看板にあるみたいです。回転中で開店中という意味は、一体誰が考えたのでしょう?
この回転灯を見るたびに、よく思いついたよな~と感心してしまいます。
こちらも雅さん(miyabi__)からお借りしました。ご協力ありがとうございます✨
ダンケ(香川・東かがわ市)
自家焙煎珈琲を掲げるダンケさん。
特大のグラスで味わえるのが「2色クリームソーダ」です。
驚くのは何といっても、バニラアイスとストロベリーアイスが突き刺さっているようなビジュアル。グラスの外にまではみ出すほどたっぷりトッピングされています。
急いで食べないとアイスが溶ける気もしますが、それはそれでダンケさんで過ごす楽しいひととき。
朝6時半から営業されているそうなので、モーニングとしても利用できるのも嬉しいポイント。
投稿はmashiroさん(mer__etoile)からお借りしました。ご協力ありがとうございます✨
九州地方
喫茶 GINZA(福岡・北九州市)
グラスは特大。メロンとイチゴのソーダに、大きなバニラアイスを1個トッピング。
「2色のクリームソーダ」として、名物メニューになっているそうです。
いろいろ調べた限り、九州地方でこのグラスがあるのは、喫茶 GINZAさんただひとつ。
創業から50年以上の歴史とともに、このグラスがいつまでも大切に使われ、たくさんのお客さんから愛されますように。
投稿は✩.*˚あーき✩.*˚さん(ta.kurihara8800)からお借りしました。ご協力ありがとうございます✨
番外編 喫茶七色
喫茶七色は私です。
実店舗はありませんが、都内の飲食店やイベントスペースをお借りし、不定期で1日喫茶を開いています。
グラスが特大がメインで、「クリームソーダ・デュオ」という名前を付けています。
緑(メロン)・赤(ベリー)・紫(ブドウ)・翠(キウイ)・空(レモン)・海(オレンジビター)・深海(甘々)の7色からお好みの2色を選んでもらっています。
また、紫と青のツートンカラーが特徴の「宵闇のクリームソーダ」も人気メニューです。
また、昭和の喫茶店文化を支えてきた、当時のヴィンテージグラスを使ったクリームソーダのお作りも可能です。
現行品にはない形や完成時の見た目は、やはり当時品ならではの良さ・風情があると思っています。
メニューの詳細は下記よりご覧ください。
終わりに
50年以上前の古いグラスが今もお店で大切に使われ、それに共感する多くのお客さんから愛されるステキな喫茶店の風景がいつまでも残りますように。
もしグラスを探している方がいましたら、この記事を参考に手に入れ、ご自宅でも楽しめるきっかけになれば幸いです。
また、全国各地の店舗情報をまとめましたので、お近くや観光の際はぜひ行ってみてはいかがでしょうか?
喫茶店好きである皆さんの暮らしが、もっと楽しくなることを心から願うばかりです。
喫茶七色|akira