年に2、3回は地元に帰るようにしているけれど、今年はなかなかうまくいかず、年末が今年最初の帰省になった。
帰ってきて行きたいところは年々少なくなってきて、1〜2日もあればすべて回れる。
その1つが喫茶店で、市内にある「やまむろ」さんは外せない。マガジンハウスで編集をされていた岡本仁さんの『ぼくのコーヒー地図』でも紹介されていて、それを見つけたとき、とても嬉しかった。
何年か前はいつ行っても空いていたはずなのに、最近は行くと席が8割ほど埋まっている日も多い。
朝の8時から開いているから、朝食代わりに車を走らせてやまむろへ向かう。「モーニング」というのはないから、サンドイッチとコーヒーがセットになった780円のメニューを選ぶ。
待っている間は暇で本も忘れてきたから、仕方なくまわりの音に耳を傾ける。
お店の方やお客さんが話す富山弁を聞くと、「あ〜帰ってきたな〜」と改めて思う。そうこうしているうちにセットが届いた。
ここはコーヒーがサイフォンで、あらかじめ何杯分か作ったものを注ぎ入れてくれる。その光景を見ていると、あつまれどうぶつの森に出てくる喫茶店、ハトの巣のマスターを思い出すかのようだ。
富山も再開発とか廃業で帰ってくるたびに街の様子が刻々と変わるけれど、この喫茶店だけはずっと変わらない。
一見や常連さん、僕みたいにたまにしか来ない客も平等に扱ってくれる。その贔屓みがなく、淡々とした接客や距離感がかえって気兼ねなく過ごせるからありがたい。
また次はいつ訪ねられるかわからないけれど、帰ってくるたびに変わらない喫茶店があるのは嬉しくて、そのためだけに帰ってるのではないのかな?と思うこともある。
お店の方もだいぷご高齢になってきたけれど、動きはまだまだキビキビとしていて安心する。
これからもお変わりなく。また寄らせてもらいます。
喫茶七色│akira