喫茶七色のはじまり
喫茶七色を始めた大きなきっかけは、2020年から世界的に大流行したコロナです。
日本も例に洩れずコロナの影響を受け、飲食店を中心に多くが営業停止の事態に追い込まれました。
もちろん喫茶店も開いておらず、いつものお店に行けない日々が続くなかで、僕のパートナーがクリームソーダ好きだと知りました。
僕にとってコーヒーは日常でしたが、それまでクリームソーダは、正直なところ個人的に飲む機会もほとんどなかったのです。
調べてみると、クリームソーダは案外少ない道具でも作れることを知り、パートナーのために作った1杯が、僕にとって初めてのクリームソーダづくりになりました。
シロップの配合で変わる色の美しさは、いつ見ても飽きることがありません。
特に青系のソーダ水は、グラスに青空や海を注いでいるような気分になります。
それもあって、メニューには空・海・深海という名前をつけたソーダがあります。
大切な人のための1杯という想いは変わらず、これからも僕のクリームソーダづくりをお届けできればと思っています。
店名の由来
ある日の雨上がり。すっかり晴れた青空を見上げると大きな虹が架かっていました。
そのとき、ふと思ったことがあります。
それは、「虹は美しくてキレイだけど、見た時間や場所は不思議とあまり覚えていない」ということ。
そこでさらに頭をよぎったのが、子どもの頃の記憶です。
親と一緒にレストランに行き、そこで頼んだお子さまランチ、ピラフ、クリームソーダやアイスクリームなどなど。
レストランの「場所」は覚えていないけれど、そこで食べた何かは確かな「記憶」として、いつまでも頭に残っていて、僕のクリームソーダづくりもそうでありたいと思いました。
「どこで飲んだか忘れたけれど、あの時飲んだクリームソーダの味やキレイな見た目が、皆さんの記憶に残ってくれたらいいな」と。
虹は消えていくけれど、その時見た感動や美しさは自分の中にずっと残っていることを思い出して、「喫茶七色」という名前が生まれました。
僕自身のクリームソーダづくりが、皆さんの「感動」や「記憶」の一欠片になれば幸いです。
これからも喫茶七色をどうぞよろしくお願いします。
喫茶七色|akira